複数の年金をもらうことができる?

こんにちは。障害年金サポート調布の竹内潤也です。

今回は、「複数の年金をもらうことができるか?」についてお話ししたいと思います。

年金には、原則的な給付として「老齢年金」「障害年金」「遺族年金」がありますが、例えば、障害年金を受給していた方が高齢にになって、老齢年金の受給権を取得した場合、障害年金と老齢年金の両方を受給することができるか、ということになります。

(1)1人1年金の原則
まず、前提となる大原則は、「1人1年金」です。
もし、障害年金と老齢年金の両方の受給権を得た場合は、どちらかを選択して受給することになり、両方を受給することはできません。通常は、額が多いほうを選択します。

つづいて、原則に対する「例外」です。

(2)国民年金と被用者年金
被用者年金とは、厚生年金や公務員などの共済年金をさします。
「あなたがもらえるのは障害基礎年金?それとも障害厚生年金?」の通り、現在、日本の年金制度は1階部分の国民年金(基礎年金)、2階部分の被用者年金(厚生年金・共済年金)の2階建ての制度です。
したがって、同一の支給事由で国民年金(基礎年金)と被用者年金(厚生年金・共済年金)の両方の受給権を得た場合には、それらは同時に受給することができます。
次の組み合わせです。
・老齢基礎年金 + 老齢厚生年金または退職共済年金
・障害基礎年金 + 障害厚生年金または障害共済年金
・遺族基礎年金 + 遺族厚生年金または遺族共済年金

(3)特例
受給する方が65歳以上の場合限り、特例で次の組み合わせの受給権がある場合には、両方を受給することができます。
・老齢基礎年金 + 遺族厚生年金または遺族共済年金
・障害基礎年金 + 老齢厚生年金または退職共済年金
・障害基礎年金 + 遺族厚生年金または遺族共済年金

このように、複数の年金を受給できるパターンがいくつかありますので、たとえば、「老齢基礎年金」「老齢厚生年金」「障害基礎年金」という3つの受給権をお持ちの65歳以上の方は、
・老齢基礎年金+老齢厚生年金
または
・障害基礎年金+老齢厚生年金
というように受給できる組み合わせも複数になります。
もちろん、多くなる組み合わせを選択して支給を受けることができます。

いま、障害基礎年金のみを受け障害給付では厚生年金の対象となっていない方も、会社勤めの経験があり厚生年金の加入実績があって要件を満たしていれば、65歳以降は「障害基礎年金+老齢厚生年金」の組み合わせで受給することができます。

コラム

« »