国民年金保険料を納めることのできなかった期間の見直しをもう一度!
こんにちは、障害年金サポート調布の竹内です。
暑い日が続いています。
リオでも熱い日が続いています。
みんさん、いかがお過ごしでしょうか。
今回も、法律の改正によって変更になった年金の制度についてご紹介します。
ある理由によって国民年金保険料を納めることができなかった期間について、今から納めることができるようになった、というお話です。
「国民年金保険料を納めることができなかった期間」というのはいろいろあり、たとえば保険料を免除してもらった期間について後から払う制度では「追納」がありますし、保険料を滞納した期間については「後納」という制度があります。
今回ご紹介するのは「行政側が事務処理を誤って保険料を納めることができなかった期間」について新たに保険料を納めることでできるようになったという制度です。
ん? 何か変ですね。
行政側が事務処理を誤って保険料を納めることができなかった期間とは何でしょう?
たとえば、年金事務所がシステムへの入力を間違えて保険料の納付書が発行されなかったような場合です。
ん?
誤りに気付いた後に納付書を発行してもらって納めれば? と思いますよね。
実はこのような期間であっても、誤りに気づいて納付しようと思っても2年経ってしまったものは、「時効」によって保険料を納めることができませんでした。
国は保険料を徴収する権利をもっていますが、この権利は2年で消滅してしまいます。これが「時効」です。
行政上の手続きの誤りによって保険料を納付できなかった期間であっても、2年経ってしまうと「国が保険料を徴収することができない」ことになってしまっていたのです。
保険料を納めることができない、ではなくて、保険料をもらえない、ということだったのです。
保険料を納めたいのに納められず、それによって老齢年金の額が少なくなってしまっているというのは、あまりに保護に欠けます。
それを今回の法律改正によって、これらの期間についても保険料を納めることができるようにしたのです。
正式には、「行政側の事務処理誤り等の事由」を「特定事由」といい、この特定事由によって保険料を納付できなかった場合について保険料(「特例保険料」といいます)を納付することができるようにした制度、となります。
「特定事由」と「特例保険料」。微妙に用語が違い、社会保険労務士を目指して国家試験を目指している受験生を悩ませています。
みなさんもこのような期間をお持ちでないか、もう一度確認してみてください。
2016年8月10日