納付要件を満たすために

こんにちは。障害年金サポート調布の岡部健史です。
梅雨に入った割には雨が少ないですね。この季節、外出するには曇り空が楽ですが、例年のごとく水不足が心配です。

本日は、保険料納付要件を満たすために重要な国民年金保険料の免除等について説明したいと思います。
保険料納付要件とは、一定以上保険料の未納がないことが条件となります。
(1)原則  3分の1を超えて未納がないこと
(2)特例  直近の1年間に未納がないこと(※初診日に65歳未満であること)
※ただし、初診日の前日の状況で判断され、初診日の前々月までの保険料の納付を確認します

したがって、未納でなければよいので、免除等の期間も含めて考えてよいということになります。この保険料納付要件を満たすことが障害年金の受給資格を得るために不可欠であるため、保険料の納付が困難な場合には必ず免除等の申請を行い、日ごろから保険料納付要件を満たすべく行動しておくことが重要です。
以下、免除等について見ていきます。

●保険料免除・納付猶予の申請について(国民年金のみに適用)
国民年金保険料の納付が経済的な理由により困難な場合は、保険料の納付が「免除」または「猶予」される制度があります。住民登録のある市区町村の国民年金担当窓口または全国の年金事務所で申請することができます。免除・納付猶予の申請は同時に行い、所得などの条件から該当するところに決定されます。
免除・納付猶予は7月から次の年の6月までを1年度とし、2年1ヵ月さかのぼって申請することができます。
(※毎年7月1日から新年度の申請ができます。)
(例) 28年度(平成28年7月~29年6月)
平成29年6月の現時点では、平成27年5月までさかのぼって申請可能

①国民年金保険料の免除
免除は、本人・配偶者・世帯主の前年の所得をもとに審査され、所得が一定以下であれば、承認されます。免除には全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除の4種類があります。承認された免除の種類により、保険料16,490円(平成29年度)を、全く払わなくてもよくなるあるいは一部減額で納めることになります。一部免除が承認された場合に、減額された保険料を納付しないと、一部免除が無効となり、未納期間となってしまうため必ず減額された保険料は納めることが必要です。

②国民年金保険料の納付猶予
50歳未満の方限定で、本人所得および配偶者の前年の所得が一定以下の場合に承認されます。納付猶予は「猶予」ですので、支払いを先延ばししてもらう(最高10年間)制度です。

③学生納付特例
学生は収入が「ない」あるいは「少ない」ため保険料を納めることが困難なことが多いので、申請することにより保険料の納付が「猶予」される制度です。当然、申請できるのは学生に限りますが、年齢等は関係ありませんので、学生であればどなたでも申請できます。ただし、学生納付特例対象外の学校もあります。(※申請には学生証の両面のコピーが必要になります。)
また、学生納付特例対象の学生であっても、所得が一定以上ある場合は学生納付特例は却下され保険料の支払いが必要になります。
学生納付特例は4月から次の年の3月までを1年度とし、2年1ヵ月さかのぼって申請することができます。
(※毎年4月1日から新年度の申請ができます。)
(例) 29年度(平成29年4月~30年3月)
平成29年6月の現時点では、平成27年5月までさかのぼって申請可能

過去は変えられないため、経済的に保険料の納付が困難な場合は必ずこれらの制度を利用して申請を行いましょう。

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