国民年金保険料の法定免除について
こんにちは。障害年金サポート調布の岡部健史です。
本日は、法定免除の期間について説明したいと思います。
過去に１度でも障害年金（障害基礎年金・障害厚生年金）の１級または２級に該当したことがあれば、その後国民年金の第１号被保険者（ご自身で保険料を支払う学生・フリーター・失業者など）になった場合に、国民年金保険料が原則として全額免除になります。これを法律で定められている免除ということで「法定免除」と呼びます。ただし、将来の老齢年金額確保のために、希望すれば、免除せずに保険料を支払うことも可能です。
では、法定免除はいつまで効果がある（適用される）のでしょうか？
実は、国民年金法８９条に条文が載っているのですが、「障害厚生年金に適用される３級の程度にも該当しなくなってから３年を経過した者でなければ、保険料を納めることを要しない」とされています。
したがって、過去に１度でも１級または２級に該当したことがあれば、障害年金を受給している間は、たとえそれが何級であっても法定免除が適用されるということになりますし、たとえ一時的に仕事について退職後に第１号被保険者に戻った場合も法定免除が適用されることになります。
障害基礎年金を受給している方は３級程度だと支給停止となりますが、支給停止となったとしても、３級程度に該当している間は法定免除が適用されます。
３級程度に該当しなくなって３年経過で効果が切れますので、３級に該当しなくなっても３年間は免除になるということです。
実際に改善して就労し、悪化して退職する方も多くいらっしゃいますので、法定免除はとても助かる制度であるといえます。
ただし、届け出が必要なため、ご自身で年金事務所や住民登録地の市区町村の窓口に届け出る必要があります。たとえ届出が遅れてしまった場合でも、法定免除は法律上当然に認められるものですので、受給権を取得した月の前月まで遡って適用されます。
障害基礎年金の方が支給停止になると、支給停止の決定通知が届き、「３級程度に認められたため」など理由が記載されていますので、支給停止になったとしてもご自身が何級であるかを把握しておくことは大切だということです。
国民年金保険料の支払いが難しい場合もあると思いますので、免除などの制度をうまく利用することも重要です。
法定免除は難しい制度ですので、ご質問などは是非専門家におたずねください。
2018年6月6日