20歳当時の診断書は必須か

みなさまこんにちは。
障害年金サポート調布の倉本貴行です。

今回ご紹介するのは知的障害をお持ちの方の障害基礎年金の請求に際して、20歳当時の診断書が添付できないときの取扱いについてです。
障害年金の請求に際しては、まず初診日を確認して、初診日から1年6か月経過した時点(障害認定日といいます)での診断書と、請求時点がその障害認定日からさらに1年以上経過しているのであれば、請求時点での診断書をそれぞれ添付して請求するのが一般的です。
知的障害の場合は、先天性の障害ですので生年月日を初診日として取り扱い、20歳時を障害認定日とみなすことから20歳当時の診断書と、更に請求する時点が20歳時から1年以上経過していれば請求時の診断書を添付することとなります。
ただし、現実問題として知的障害をお持ちであっても、20歳当時には受診しておらず、その後数年、場合によっては10数年経ってから受診をすることもあります。
そういった事案を救済するため聊か古いのですが次のような通知があります。

(問)精神障害(精神薄弱を含む)で、現在の状態から判断すれば明らかに1級該当と思われるケースについて廃疾認定日における状態が家族の申立以外には参考とすべき一切の資料、記録等のない場合に、廃疾認定日に遡及して認定してよろしいか。
(答)廃疾認定日における状態で認定するのが原則であるが、現症から判断して廃疾認定日の状態が明らかに1級に該当していると推定できる場合は、民生委員、隣人の申立等客観的な資料を参考にして認定されたい。(昭和56年3月発行の「国民年金障害等級の認定指針」)

(問)20歳到達から相当期間経過後に知的障害を原因とする裁定請求があった場合、従来、裁定請求時の現症状等診断書の内容に基づき総合的に判断して遡及認定を行ってきたが、制度改正後の障害認定においてもこの取扱いとして差し支えないか。
(答)障害認定日における障害の状態等については、当該事実を証する診断書に基づき認定するのが原則であるが、知的障害の現症状から障害認定日の状態等が明らかに判断できる場合にあっては、遡及して差し支えない。(昭和61年7月)

最近偶々同じような事案があり、その方は18歳頃に1回受診されており、22歳になって障害年金を請求するに際して再度同じ病院を受診された方でした。
要するに20歳当時は受診しておらず、したがって20歳当時の診断書の添付ができない方です。
そこで診断書に「本件知的障害は先天性の障害であり、18歳当時当医院を受診しており、今回の診断内容から、20歳当時の症状も現在と同様だったと推定する。」といった内容を書いていただき、上記通知も添付して請求しました。
結果はまだですが、認められることを強く願っています。

障害年金の請求は当然に誰でもができるはずなのですが、実際には初診日の確認や特定作業、過去の生活状況や病歴を思い出しながらの記述、医師への診断書の作成依頼や諸書類の整備等々、なかなか壁が高いのも残念ながら現実であります。
障害年金の請求をお考えの方は、手続きが面倒でもどうぞ諦めないでください。
市役所や年金事務所、あるいは我々専門家にお尋ねください。必ずや道はあると思います。

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