「障害年金」の活かし方とは?「障害年金」で希望を取り戻そう! Vol.1

 「障害年金サポート調布」の深澤理香です。GWも終わり、夏休みまで連休はお預けですね。休み疲れと季節の変わり目で体調を崩す人が多い時季です。
次回の相談会は5月20日(月)です。雨の日も風の日も、毎回多くの方が足を運んでくださいます。私たちも気を引き締めてお話をお伺いすべく日々研鑽を積んでいます。

私は、以前「こころの病からの回復支援」研究会に参加して、非常に感銘を受け、障害年金に携わる社労士としての役割を再認識しました。そこで、講師の先生のお言葉の中で印象深かったものを2回に分けてご紹介します。

講師:財団法人東京都医学総合研究所 心の健康プロジェクト 
主任研究員 医学博士 西田淳志先生

<精神疾患概論として>
(1)現代社会と精神疾患
・現在の三大疾患
(がん、心疾患、脳疾患)→(がん、心疾患、精神疾患)
・以前の三大疾患は致死率が高いけど、精神疾患は長患いが多い。
・精神疾患により経済損失は11兆円ともいわれる
(その内アルコールによる損失は4兆円)。
11兆円のうち、3/5は労働収益の損失、1/5は家族、1/5周辺。
・精神疾患の罹患率(一生涯)
EU:38%、US:46%、JPN:20%(うつ、不安障害、アルコール)

(2)精神疾患と精神障害
・一番大切なもの:「希望」
精神を支えるものは「希望」であり、それに向けた「目標」である。
突拍子もなく「司法試験を受けたい!」「医者になる!」「東大に行く!」と言うこ
ともあるが、これらを否定してはいけない。支援する姿勢をみせるべき。
「あと2年我慢すれば、あのいやな上司が退職する。」←これも希望のひとつ。
・「うつ」は環境を変えることが一番効果的。良くなって元の職場に戻すのは良くない。

以前の三大疾患(がん、心疾患、脳疾患)から現在の三大疾患(がん、心疾患、精神疾患)への変遷は、医学の進歩に伴い改善したものと時代の流れからくる長患いとが逆転した結果となっています。その経済損失も膨大なものです。
先生は、精神疾患にとって「希望」が大切!と、何度もおっしゃいました。本当につらいストレスは、見通しが立たないストレスや経済的によるものが多いとのことです。
障害年金は「希望を取り戻すため」に必要であると思います。障害年金の請求から支給決定までの道のりは、時に大変厳しいものとなり、障害年金の受給が「目標=ゴール」となってしまいがちです。でも、障害年金はこれからの人生にとって必要なパートナーであって、「ゴール」ではないと思うのです。(つづく)

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