令和3年5月1日より、倉本社会保険労務士の後任として、『障害年金サポート調布』の世話人に就任致しました社会保険労務士の岡部健史と申します。

『障害年金サポート調布』とは、障害年金を通じて社会貢献を行う社会保険労務士のグループであり、障害年金制度の周知を目的として前世話人の倉本社会保険労務士の呼びかけにより発足しました。
障害者地域活動支援センター ドルチェ様のご協力をいただき、毎月障害年金の相談会やセミナーを行い、令和3年の現在、活動は10年目を迎えています。

障害年金制度は複雑であり、複雑が故の難しさやわかりづらさがあると私は感じております。
そのような制度をわかりやすくお伝えすることで、障害年金を必要とする方にお届けするお手伝いをすることを有資格者としての社会的責任のひとつと考えております。
今まで積み上げてきたものをさらに大きくし、なおかつ発展できるようグループ一丸となって取り組んでいく所存です。

なお、前世話人の倉本社会保険労務士には顧問に就任していただき、引き続きご指導を賜ります。

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

・顧問:倉本 貴行(社会保険労務士)
・世話人:岡部 健史(社会保険労務士)
・メンバー:竹内 潤也(社会保険労務士)、土屋 寿美代(社会保険労務士)、服部 純奈(社会保険労務士)、深澤 理香(社会保険労務士)、福間 善孝(社会保険労務士)、山本 薫(社会保険労務士)、井上 真理子(社会保険労務士)

新着情報

「令和4年分の扶養親族等申告書」について

皆さま、こんにちは。障害年金サポート調布の深澤です。
昨夜は中秋の名月でしたね。調布の夜空は少し雲が多かったですが、皆様はご覧になりましたか?私は時折雲に隠れるお月様を見ながら、今年もあと3か月か・・・コロナは落ち着くのかしら・・・などと、いろいろなことを考えていました。
今年も9月半ばを過ぎ、「扶養親族等申告書」が送付される時期になりましたので、今回は「扶養親族等申告書」をテーマに取り上げたいと思います。

令和4年分の「扶養親族等申告書」が、公的年金について源泉徴収の対象者へ順次送付されています(令和3年9月17日より)。

■「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」とは
令和4年2月以降に支給される年金から源泉徴収される所得税について、配偶者控除等、各種控除を受ける際に必要な申告書になります。
老齢年金には、所得税法により、「雑所得」として所得税および復興特別所得税がかかります。
所得税の課税対象となる方は、各種控除を受けるためには、「扶養親族等申告書」を提出する必要があります。提出されない場合は、各種控除が受けられませんのでご注意ください。
所得税の課税対象となる方とは、下記金額の老齢年金の受給者です。
1.65歳未満の方は108万円以上
2.65歳以上の方は158万円以上
年金に係る所得税額および復興特別所得税額の計算は、課税対象となる方が提出された「扶養親族等申告書」をもとに行われています。なお、障害年金、遺族年金には税金はかかりません。

■扶養親族等申告書を提出する必要がない場合
1、各種控除に該当しない場合(受給者本人が障害者・寡婦等に該当せず、控除対象となる配偶者または扶養親族がいない方)
2、「扶養親族等申告書」が送られていない場合(源泉徴収の対象とならない方には、「扶養親族等申告書」が送付されません)

■「扶養親族等申告書」の提出
提出にあたっては、同封の返信用封筒に、切手を貼って投函します。お手元に届きましたら、内容を確認し、各種控除に該当する方は、記載されている期限内に提出しましょう。期限内に間に合わない場合でも、日本年金機構のHPでは「なるべく早く提出いただくようお願いいたします。」とありますので、各種控除を受ける場合には必ず提出してください。
日本年金機構からのお手紙は返信が必要なものとそうでないものがあります。必ず開封して内容を確認してください。特に、税金にかかわる「扶養親族等申告書」や、障害年金のいわゆる更新(診断書提出)には期限がありますので、注意が必要です。

気候がよい秋はさまざまな相談会のシーズンでもあります。私たち障害年金サポート調布の相談会は季節にかかわらず毎月開催しています。ぜひご活用ください。お待ちしております。

コラム

線維筋痛症等の初診日について

こんにちは。障害年金サポート調布の岡部健史です。
先日障害年金の初診日に関する重要な通知が発出されましたので、今回はこの通知についてご説明します。

この通知は、線維筋痛症、化学物質過敏症、慢性疲労症候群及び重症筋無力症(以下「線維筋痛症等」という。)については、発症直後に確定診断がされない事例が見られることから、その障害年金の初診日の取扱いに当たって、次の事項に留意の上、取り扱うように求める内容となっています。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1.線維筋痛症等については、請求者から提出された診断書、受診状況等証明書、病歴・就労状況等申立書等の提出書類の審査等を通じて、請求者が申し立てた初診日(以下「申立初診日」という。)における診療と線維筋痛症等との間の関連性の有無を判断し、申立初診日における診療が線維筋痛症等に係る一連の診療のうち初めての診療であると認められる場合には、申立初診日を障害年金の初診日として取り扱うものとする。

2.請求者から提出された提出書類の審査等の結果、①から③までのいずれにも該当する場合は、線維筋痛症等に係る申立初診日を障害年金の初診日として取り扱うことができるものとする。なお、当該場合以外の場合であっても、個別事例ごとの事情に応じて、提出書類の内容等を総合的に考慮した結果、申立初診日における診療が線維筋痛症等に係る一連の診療のうち初めての診療であると認められる場合には、申立初診日を障害年金の初診日として取り扱うものとする。
① 申立初診日に係る医療機関が作成した診断書又は受診状況等証明書の記載内容から、申立初診日において、請求者が線維筋痛症等の症状に係る診療を受けていたものと認められること。例えば、申立初診日に係る医療機関が作成した診断書又は受診状況等証明書の記載内容から、線維筋痛症に係る申立初診日において、請求者が身体の広範囲に及ぶ慢性疼痛について診療を受けていたものと認められる場合や、重症筋無力症に係る申立初診日において、請求者が眼瞼下垂又は複視について診療を受けていたものと認められる場合などが該当すること。
② 線維筋痛症等に係る確定診断を行った医療機関が作成した診断書(確定診断に基づき他の医療機関が作成した診断書を含む。)において、申立初診日が線維筋痛症等のため初めて医師の診療を受けた日として記載されていること。
③ 発症直後に確定診断が行われなかった理由に関する申立てが行われていること。なお、提出書類の記載等から、線維筋痛症等に関連する医療機関への受診について未継続の期間が確認される場合にあっては、当該未継続期間において、線維筋痛症等の症状が継続している旨の申立てが行われていること。また、当該未継続期間が6ヶ月を超える期間となる場合にあっては、診断書等の医療機関が作成する書類の記載内容から、当該未継続期間において、線維筋痛症等の症状が継続しているものと認められるものであること。

3.請求者が障害年金初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合については、「障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて」(平成27年9月28日年管管発0928第6号)に基づき、第三者証明、参考資料等を活用しつつ、障害年金初診日に係る審査を行う。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
障害年金の初診日は重要です。初診日によって障害基礎年金あるいは障害厚生年金いずれの対象となるかが判断されますし、初診日の前日までの保険料の納付状況等によって受給資格があるか否かが判断されることになります。すなわち、保険料の納付状況等によっては症状がどんなに重くても支給されず、支給が決定されたとしても、障害基礎年金か障害厚生年金かによって金額や等級が全く異なることがあるということです。
線維筋痛症等については、確定診断日を初診日とする取扱いが常態となっておりましたので、今回の通知により、条文上の初診日の取扱いのあり方(疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病について初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日)に修正したということがいえるかと思います。
ただし、病歴就労状況等申立書の治療歴の経過や病状の記載や確定診断後の診断書に申立て初診日が記載されていることなどを審査することとされているため、書類の作成上も注意する必要があるということになります。

障害年金の請求において、初診日の証明が最も難しいといっても過言ではありません。ご不明な点は、是非年金事務所や専門家にご相談ください。

コラム

知的障害の20歳当時の診断書は必要か(2)

みなさまこんにちは。
障害年金サポート調布の倉本貴行です。

前回私が担当したコラムで「知的障害の20歳当時の診断書は必要か」について書きました。
必ずしも診断書は必要ではなく、要は当時の症状が分かれば、審査の俎上に乗るということをお伝えしました。
今回も同じような案件です。
24歳のときに知的障害による障害年金の請求を考えられたのですが、20歳当時は受診されておらず、現在の症状を診断書に書いてもらっての請求手続きを進められていました。
もし20歳当時の症状が認められれば遡って障害年金が支給されることから、請求される人にとっては大きいものがあります。
いろいろお話を伺い、現在の症状を書いていただいた医師に「知的障害の現症状から20歳当時も同程度と推定される」とのコメントはいただけなかったのですが、19歳6か月時点と請求時点の24歳時に実施されていた知能検査の報告書と国民年金の基本通知の「障害認定日における障害の状態等については、当該事実を証する診断書に基づき認定するのが原則であるが、知的障害の現症状から障害認定日の状態が明らかに判断できる場合にあっては、遡及して差し支えない。」のコメントのコピーを添付して請求を行いました。

結果はまだですが、障害年金の請求に際してはできる限りのことをして後日に悔いを残さないようにしたいと常に思っています。

ご不明な点や心配な点はそのままにせずに、年金事務所や市役所、私たち社会保険労務士に気兼ねなくお尋ねになることを強くお勧めいたします。

コラム

事後重症請求後の障害認定日請求

こんにちは、『障害年金サポート調布』の岡部健史です。
本日は、事後重症請求で障害年金を受給している方の障害認定日請求についてお話し致します。

障害認定日請求と事後重症請求のどちらも障害年金の請求方法を指す言葉です。まず、障害認定日請求と事後重症請求について簡単にご説明します。

【障害認定日請求】
障害認定日請求とは、障害年金の制度を知らなかった等の理由で請求が遅れてしまった場合であっても、障害認定日にさかのぼって障害年金受給の権利を発生させることができる請求方法です。したがって、障害認定日の時点の状態を診断書に記載して提出することになり、診断書やその他の書類の診査により年金の等級に該当していれば、さかのぼって年金がもらえることになります。ただし、さかのぼって支給される年金は、最大で時効にかからない5年分です。

【事後重症請求】
事後重症請求とは、障害認定日時点の状態は年金の等級に該当するほど重くなかった等の理由で年金をもらえる状態でなかった方が、65歳の誕生日の前日までに年金の等級に該当する程度に障害の状態が重くなった場合に、障害年金を請求した日に権利を発生させることができる請求方法です。字のごとく障害認定日の後で重症化した場合等に行うことになります。したがって、事後重症請求では請求した月の翌月分から年金が支給されることとなり、障害認定日請求のようにさかのぼって支給されることはありません。

障害認定日請求と事後重症請求の両者を比較すると、障害認定日請求の方がさかのぼって年金が支給される分事後重症請求よりも金額的に有利になりますので、まずは障害認定日請求をご検討いただき、障害認定日請求を断念せざるを得ない場合に事後重症請求を行うことを原則として実務上進めることになります。
ここでひとつ問題を挙げます。当初障害認定日の時点の症状は軽いと思っており、事後重症請求を行った場合であって、障害年金が認められて受給している方が、その後医師と話し障害認定日時点も障害等級に該当する程度の障害の状態であったのではないかと思いなおして障害認定日請求を行うことは可能でしょうか。

結論を申し上げますと、一度事後重症で請求して障害年金を受給している方も、その後障害認定日請求を行うことは可能です。この場合は、新たに年金請求書を作成し、請求事由の欄の「1 障害認定日による請求」に〇をつけて、障害認定日の診断書(直近の診断書は不要)、事後重症での請求時から当該請求時までの病歴(病歴・就労状況等申立書)、取下書、以前の請求の際に事後重症請求とした理由を説明する文書等を添付して請求を行うことになります。
取下書とは、障害認定日請求が認められた場合に事後重症請求を取り下げる書類であり、障害認定日請求が認められなければ取下げになりませんので、この書類を提出することによる不利益はありません。
事後重症請求とした理由を説明する文書とは、例えば次のように記載します。「事後重症請求時には、障害認定日時点の障害の状態について十分に確認するに至らず障害認定日頃の状態が軽かったとしたが、当時の主治医に、障害認定日時点の状態を確認したところ、障害年金の障害等級に該当する可能性があることが確認できたため、今般障害認定日での請求を行うことに至った。」

上記のような方法で事後重症請求後でも障害認定日請求を行うことは可能です。
障害認定日時点で障害等級に該当しないと思い込んで事後重症請求をしてしまった方などは、再度ご検討いただける場合がございます。もしそのような方がいらっしゃいましたら、是非われわれ専門家にご相談ください。

コラム

知的障害の20歳当時の診断書は必要か

みなさまこんにちは。
障害年金サポート調布の倉本貴行です。

知的障害を傷病名とする障害年金を20歳を過ぎてから請求するケースがあります。
先日ご相談のあったケースは現在22歳の方です。20歳当時は受診されておらず、現在の状態を診断書に書いてもらい、請求を考えられていたのですが、何とか20歳当時の状態で請求できないだろうか、といったご相談でした。
もし、20歳当時の状態が認められれば、20歳当時に遡及して障害年金を貰うことが可能になります。

次の書類を添えて20歳当時の状態で認定してもらうよう請求しました。
1.現在の状態を書いてもらった診断書に「知的障害の現在の症状から20歳当時も同程度であったと思料される」との医師のコメント
2.20歳到達約5年前に実施した知能検査報告書のコピー
3.国民年金の基本通知の「障害認定日における障害の状態等については、当該事実を証する診断書に基づき認定するのが原則であるが、知的障害の現症状から障害認定日の状態が明らかに判断できる場合にあっては、遡及して差し支えない。」のコメントのコピー
4.認定日請求での診査についての要請文

その結果、障害認定日での受給が決定し、ご本人やご家族は喜ばれていました。

もちろん、すべてのケースで認められるとは限りませんが、できる限りのことを行って、先行き後悔しないようにしたいものです。

障害年金の制度は我々専門家から見ても複雑だと思われます。
よく分からないことや、不明な点はそのままにせずに、ぜひ年金事務所や市役所、私たち社会保険労務士にお聞きになることをお薦めいたします。

コラム

緊急事態宣言等を踏まえた障害年金診断書の取扱い

みなさん、こんにちは。
障害年金サポート調布の竹内です。

新型コロナウイルス感染症の話題も、ワクチン接種についてのものが多くなってきた感じもしていますが、みなさま、いかがお過ごしですか?

さて、以前も記事としましたが、障害年金のいわゆる更新のための診断書の提出時期がきているものの、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置によって、医療機関の受診が困難である場合の特例が引き続き行われています。
次のように厚生労働省からアナウンスされていますので、ご確認ください。

◆厚生労働省・日本年金機構より◆
障害年金を受給されている方は、提出期限までに、障害年金診断書を日本年金機構に提出していただく必要があり、期限までに提出されない場合は、通常は、障害年金の支払いが一時差止めとなります。
障害年金診断書の作成可能期間は3カ月間とされていますが、緊急事態宣言(期間:令和3年1月8日~同年3月21日、令和3年4月25日~同年7月11日)やまん延防止等重点措置(期間:令和3年4月5日~同年7月11日)の対象地域に居住する方や、圏域をまたいで対象地域の医療機関を受診する方が、医療機関を受診できず、通常の手続を円滑に行うことができない場合も想定されます。
このため、以下のとおり、障害年金診断書の提出についての特例措置を講じます。
提出期限が令和3年2月末日である方
令和3年8月末日までに障害年金診断書が提出された場合は、障害年金の支払いの一時差止めは行いません。
提出期限が令和3年3月末日、4月末日、5月末日、6月末日、7月末日または8月末日である方
令和3年9月末日までに障害年金診断書が提出された場合は、障害年金の支払いの一時差止めは行いません。

コラム

障害認定日の特例について

こんにちは。障害年金サポート調布の岡部健史です。
本日は、障害認定日の特例についてご説明いたします。

障害年金は、原則として初診日から1年6か月経過した日において、国民年金法又は厚生年金保険法に定める障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときに支給されることになります。この「初診日から1年6か月経過した日」のことを障害認定日といいます。

上記の通り、原則として障害認定日は、初診日から1年6か月経過した日ですが、初診日から1年6か月経過する前にその傷病が治った場合(医師が症状固定と認めた場合の症状固定日を含みます)は、その治った日(症状固定日)をもって障害認定日とすることになり、これを障害認定日の特例といいます。

障害認定日の特例に該当するものを一部例示すると次になります。いずれも初診日から1年6か月経過する日前に治った(症状が固定した)場合に限ります。
①人工骨頭、人工関節を挿入置換した場合は、挿入置換した日
②脳血管障害による機能障害の場合は、初診日から6か月経過した日以後に医師が症状固定と認めた日
③人工弁、心臓ペースメーカー、植え込み型除細動器(ICD)の装着の場合は、装着した日
④人工透析療法を受けている場合は、透析開始日から起算して3か月を経過した日
⑤切断又は離断による肢体障害の場合は、切断又は離断した日(障害手当金の場合は創面治癒日)

例えば、脳梗塞が起こり、左半身に麻痺が残り、なおかつ高次脳機能障害も併発した場合を考えてみます。この場合、左半身の麻痺については初診日から6か月経過した日以後に医師が症状固定と認めた場合はその日が障害認定日(上記②参照)となり、その日以後3か月以内の状態を診断書に記載して障害年金を請求することになります。
ここで注意することがあります。脳血管障害による機能障害の場合は障害認定日の特例に該当するのですが、精神の障害である高次脳機能障害については障害認定日の特例に該当しないため、高次脳機能障害の障害認定日はあくまでも初診日から1年6か月経過した日となります。したがって、すべての症状を含めて1度に請求できないということになりますので注意が必要です。
この例の場合は、理論的に、肢体の機能障害については障害認定日の特例で請求を行い、初診日から1年6か月経過した時点で高次脳機能障害の診断書を添付して額改定請求を行うことになります。
難しい点になりますので、是非年金事務所や専門家にご相談ください。

コラム

精神障害における日常生活について

みなさまこんにちは。
障害年金サポート調布の倉本貴行です。

障害年金を請求する際には、「日常生活の状態」がポイントになるということは、このコラムでも何回か書かれていることです。
特にうつ病や統合失調症、発達障害や知的障害、てんかん等の「精神の障害」で障害年金を請求する際には、それ以外の眼や耳、肢体や心・腎・肝疾患や糖尿病等の診断書にあるような諸検査や諸計測等の眼に見える客観的な数値の記入欄は臨床検査欄(心理テスト・認知検査・知能障害)を除いてありません。
精神障害用の診断書に「日常生活能力の判定」という項目があり、そこに
1.適切な食事
2.身辺の清潔保持
3.金銭管理と買い物
4.通院と服薬
5.他人との意思伝達及び対人関係
6.身辺の安全保持及び危機対応
7.社会性
の各項目があり、それぞれ
イ.できる
ロ.自発的にできるが時には助言や指導を必要とする
ハ.自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる
ニ.助言や指導をしてもできない若しくは行わない
の選択肢があります。
夫々の項目の判断にあたっては、「単身で生活するとしたら可能かどうかで判断してください。」の注意書きが『赤字』で書かれています。ことほど左様に精神障害の認定に際しては日常生活の状態が重要視されているということです。
平成28年9月に策定された「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」に「日常生活能力の制限の度合いを適切に把握するため、入所施設やグループホーム、日常生活上の援助を行える家族との同居などにより、支援が常態化した環境下で日常生活が安定している場合であっても、単身でかつ支援がない状況で生活した場合を想定し、その場合の日常生活能力について記載してください。」と書かれています。
診断書の作成を医師に書いてもらう際には、できることなら、上記の7項目についての普段の生活ぶりを、メモ等に書いて医師に渡すように心がけましょう。診察室の中だけで本人の普段の生活ぶりを医師に理解してもらうことはかなり困難だと思われます。ご家族がいらっしゃればご家族に書いてもらうのも一法です。
診断書ができ上った後で、どうも実状と異なると言って医師に修正を申し出るより、事前にメモ等で正確に医師に伝える方が医師としても診断書を作成しやすいと思われます。

障害年金について、分からない点や、あやふやなところがあれば、そのままにせずに、年金事務所や市役所の国民年金係、私たち専門家に遠慮なくお尋ねになることをお勧めいたします。

コラム

世話人挨拶

令和3年5月1日より、倉本社会保険労務士の後任として、『障害年金サポート調布』の世話人に就任致しました社会保険労務士の岡部健史と申します。

『障害年金サポート調布』とは、障害年金を通じて社会貢献を行う社会保険労務士のグループであり、障害年金制度の周知を目的として前世話人の倉本社会保険労務士の呼びかけにより発足しました。
障害者地域活動支援センター ドルチェ様のご協力をいただき、毎月障害年金の相談会やセミナーを行い、令和3年の現在、活動は10年目を迎えています。

障害年金制度は複雑であり、複雑が故の難しさやわかりづらさがあると私は感じております。
そのような制度をわかりやすくお伝えすることで、障害年金を必要とする方にお届けするお手伝いをすることを有資格者としての社会的責任のひとつと考えております。
今まで積み上げてきたものをさらに大きくし、なおかつ発展できるようグループ一丸となって取り組んでいく所存です。

なお、前世話人の倉本社会保険労務士には顧問に就任していただき、引き続きご指導を賜ります。

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

・顧問:倉本 貴行(社会保険労務士)
・世話人:岡部 健史(社会保険労務士)
・メンバー:竹内 潤也(社会保険労務士)、土屋 寿美代(社会保険労務士)、服部 純奈(社会保険労務士)、深澤 理香(社会保険労務士)、福間 善孝(社会保険労務士)、山本 薫(社会保険労務士)、井上 真理子(社会保険労務士)

ごあいさつ

高年齢者就業確保措置

みなさん、こんにちは。障害年金サポート調布の竹内です。
3度目の緊急事態宣言下いかがお過ごしですか。

さて、今回は年金の話題からは少し離れて、「働く」ことについての直近の法改正についてご紹介いたします。
少し離れて、とは書きましたが、高年齢期の働き方・暮らし方として、年金法の改正とも関連しています(年金法の改正の詳細はこちら)。

今年の4月(令和3年4月1日)に、高年齢者雇用安定法の改正が施行され、「高年齢者就業確保措置」についての規定が設けられました。
これまでも、事業主にはその雇用する労働者について、65歳までの雇用確保措置が義務付けられ、定年を65歳にしたり、定年は60歳とするものの継続雇用制度によって65歳まで働くことができる環境を用意するなどをしたりしていました。
今回の改正は、これに加えて、70歳までの「就業」を確保するように事業主に求めるものです。
就業ということで、必ずしも「雇用」の形態に縛られるものではなく、次の(1)~(5)のいずれかの措置であれば構いません。

(1)定年年齢の引き上げ
(2)継続雇用制度の導入
(3)定年の定めの廃止
(4)70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度
(5)70歳まで継続的に社会貢献事業に従事できる制度

(1)~(3)は制度としては、65歳までの雇用確保措置と、制度としては同じです。
これによって70歳までの雇用の機会を作ろうというものです。

(4)と(5)は今回新しく規定された制度で、合わせて「創業支援等措置」とも言われます。
雇用の形態ではなく、創業して事業主となることを支援するものや有償ボランティアのような形で働き続ける環境を用意するものでもよいことになりました。

今回の規定は、事業主への努力義務となっており、必ずしもすべての事業主がこの対応をしなければならないものではありません。
しかし、コロナ禍という特殊事情がなくなれば、日本の大きな課題である人手不足の傾向は、少子高齢化の進展によって変わることはありませんので、特に、中小企業からこの新しい制度への取組みの動きが出てくると思われます。

コラム

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