障害認定日当時の病院の閉鎖

みなさんこんにちは。
障害年金サポート調布の倉本貴行です。

障害年金サポート調布ができてから丸3年が経ちました。
ひと月に1回調布市の社会福祉協議会の施設を借りて無料の個別相談会を開いていますが、これまでに相談に見えた方が206名でした。
平均すると1回の相談会に5~6名の方が相談に見えていることになります。
私たち7名のメンバーで1回50分の相談時間を設け、2人体制で相談に応じています。

さまざまな相談があります。
もちろん中には比較的簡単な内容のものもありますが、そうでないものもたくさんあります。
みなさんそれぞれに障害を抱えておられ、それぞれの人生を歩いてこられて、これからも歩いて行かれます。
私たちへ相談されることで少しでもその方たちの背負う荷物が軽くなることを願って対応しています。
相談を終えて帰られる際に「ありがとうございました。」と頭を下げられることが私たちへの大きな励みになります。
お役に立てばこれほどうれしいことはありません。
これからも相談会は続きます。

さて、最近次のような事例がありました。
障害年金の請求をしようとする病気で初めて医師の診断を受けた日を初診日といい、そこから1年6か月経過した日を障害認定日といい、その時点(実務ではその時点から3か月以内)での症状を書いてもらった診断書を提出し、障害の程度が一定程度に該当していれば障害年金をもらうことができます。これを障害認定日請求といいます。

ある人が障害認定日請求をしようと思い、その頃の症状を書いてもらおうとして、当時通院していた病院に連絡をしたところ、その病院は既に閉鎖していることが分かり、これからどのように手続きを進めたらいいのかということで相談がありました。
その病院は比較的大きな企業が運営していましたので、その企業に連絡を取りカルテが保存されていることを確認し、カルテの開示請求を行い、本人の初診から終診までのカルテを入手しました。
次に当時本人を診ていた主治医を探そうということで、たまたまその主治医はその病院の閉鎖の後、新たな病院に勤務されていたのですが、本人がその医師を頼ってその病院に通院していたことからその病院を通じてその医師と連絡を取り、当時のカルテを渡して認定日当時の診断書の作成の依頼をしました。
すると、その医師が診断書の病院・医師記載欄にどのように書けばいいのかと質問をしてこられました。

診断書には作成した医師が勤務している病院名や所在地、診断書を作成した医師名等を記入する欄があるのですが、当時本人が通院していた病院は既に閉鎖されていることからどのように書いていいかとの判断を求められたのです。
このような場合は、病院名は勿論今現在その医師が勤務している病院名となり、医師の名前も当然その医師の名前を記載します。
では、本人が通院していた頃のカルテを基に診断書を作成したということをどのように書くか。診断書の備考欄に次のように書いてもらいました。
「本人は平成〇年△月までA病院のB科を受診していたところ、同病院が平成□年●月末をもって閉鎖されたことから、当時の同病院での主治医であった私◎△×〇が当時の診療録を基に本診断書を作成した。」

障害年金の請求に際してはなかなか分かりにくいことがあります。
どうぞお尋ねください。
お待ちしております。

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