20歳直後の初診日納付要件

みなさんこんにちは。
障害年金サポート調布の倉本貴行です。

今回は「20歳到達直後の初診日における保険料の納付要件」についてのお話です。
保険料の納付要件というのは、障害年金を請求するに際しては必ず一定の保険料を納めておかなくてはならない決まりのことです。
具体的には「初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの保険料納付済期間及び保険料免除期間を合算した期間が、被保険者期間の3分の2以上あることが必要」または、「初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの1年間に保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の期間(すなわち未納期間のことです)がなければ保険料納付要件は満たす」となっています。

20歳前から厚生年金や共済組合に入っている人、あるいはその配偶者に扶養されている人以外の人は、20歳になると国民年金へ加入をします。加入すると年金手帳と保険料の納付書が送られてきます。納付書が送られてきたら、その納付書で郵便局や銀行あるいはコンビニで保険料をすぐに納めればいいのですが、しばらく放っておくこともあるでしょう。

20歳の誕生日が平成28年2月15日として、初診日が翌月即ち平成28年3月10日だとして2月の保険料を納めていない場合、納付要件はどうなるでしょうか。この場合、初診日の前日(3月9日)において、初診日の属する月(3月)の前々月(1月)までには被保険者期間というのがありません。したがってそもそも保険料を納める対象期間がないのでこのような場合は「保険料の納付要件は問わない」として、問題はありません。
では、次に同じ誕生日で初診日が翌々月即ち平成28年4月10日だとして2月、3月の保険料を納めていない場合はどうなるでしょうか。
初診日の前日(4月9日)において、初診日の属する月(4月)の前々月(2月)までの被保険者期間は、この方の場合2月が誕生月ですから2月からが被保険者期間になります。したがって、2月の保険料を納めていない、あるいは免除や猶予等の手続きをしていないということになると、3分の2要件も、直近1年要件も満たさないということになります。

怖いですね。どうぞ気を付けてください。
20歳になって納付することが難しければ免除や猶予の制度を積極的に利用して後々後悔することのないようにしましょう。

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