『障害年金制度の周知』について
「暑さ寒さも彼岸まで」、春分の日が来て、桜の季節を迎えるころとなりました。
皆さんお元気でしょうか。
障害年金サポート調布の福間です。
平成25年公的年金加入状況等調査によると、「障害年金」について知っている者の割合は、第1号被保険者で54.0%、第2号被保険者で58.8%、第3号被保険者で58.0%と報告されています。これは、遺族年金に関する周知度(第1号被保険者で61.3%、第2号被保険者で73.0%、第3号被保険者で80.2%)と比べてもその関心度は低い数値です。特に、第1号未加入者18万9千人(前回平成16年調査時より17万4千人減)では、障害年金について知っている人の割合は38%、遺族年金は30%と、更に関心度は低くなっています。
老齢年金は年齢が一定の年齢に達すれば、その到来時をもって給付の始期とするするシステム(行政は受給権者の年齢を把握することは可能)ですが、障害年金は、そうではなく、受給資格者からの受給申請をまって、受給資格の有無を審査した後、資格があれば給付を行うとするシステムです。その為に折角、障害年金による年金給付の制度あっても、それを知らなかった為に受給する機会を逸したり、障害年金の制度を知るのが遅くなり、受給できなくなる期間が発生したりする。その為、国の広報活動が重要になってきます。この国の広報活動は、一般公衆を対象とした一般的広報活動と行政窓口における助言等の個別的広報活動に分類できるとされています。
広報活動は、「法律を官報に掲載すれば足り、それ以上はしなくても良い単なる行政サービスにすぎないというものではない」が「法的強制の伴わない広報・周知徹底の責務が認められるにとどまる」と判示されている(永井訴訟:大阪高判平5・10・5)。
厚生労働省は、平成26年7月7日付けで都道府県・中核都市宛てに「障害年金制度の周知について」と題した通達を発信しています。その中で、「障害者手帳を所持している方の中には、障害年金を請求すれば受給できる可能性があるにも拘わらず、その請求を行っていない方がいることが考えられる」として、障害保健福祉担当窓口などでリーフレットを配布してその制度の周知を図るとしています。
平成27(2015)年1月7日のコラムに書きましたが、障害者白書の障害者の内障害年金受給者は25%程度とされています。我々の相談会をご利用頂き、障害年金の制度について知って頂きたいと思っています。
2016年3月23日