あきらめないこと

障害年金サポート調布SSCの深澤です。
今年もあと半月、あっという間に時間が経ちますね。先日、新卒で入社した同期の集まりに参加しました。
みんな、それなりに齢をとり白髪や老眼の話題になったのは仕方ないこととして、かつての仲間の仕事に対する「探求し続ける姿勢」を目の当たりにして、とても良い刺激を受けてきました。
今年は、障害年金のことでも「あきらめない」が私にとってのキーワードになりましたので、その特徴的な2つをご紹介したいと思います。

1、初診日に関する第三者からの申立書(第三者証明)
障害年金を受給するためには、初診日における年金保険料の納付要件を満たす必要があります。そのために、「初診日」の証明=確定作業は必ず行わなければなりません。
しかしながら、カルテの保存期間は5年と定められているため、初診日がかなり前の方は、請求時に初診日を証明することができないということがありました。
そこで、平成27年10月に省令が改正されて、医療機関で証明が受けられない場合でも、そのときのことを「合理的に推定できるような一定の書類」により、本人が申し立てた日を「初診日」として認められるようになったのです。
「第三者証明」とは、誰が書けばよいのでしょうか?という質問をよく受けます。日本年金機構の資料によると、その当時をよく知る隣人・友人・民生委員などとされています。
認められた例としては、当時お世話になった学校の先生や職場の同僚に書いてもらったもの等がありました。
私たちの相談会にみえた方で、以前、ご自身で準備されて事後重症請求が×だった方が、第三者証明によって認定日請求の結果〇となり、受給に結びついてホッと一安心ということがありました。
第三者証明について詳細は、日本年金機構HPをご参照ください。
http://www.nenkin.go.jp/shinsei/jukyu.files/4.pdf

2、納得できない場合は、「不服申立」をしましょう。
さまざまな苦労をして書類を整えて障害年金の請求をしたのに、残念ながら「不支給通知」を受けてしまうことは多くあります。納得いかない場合は、ぜひ、「審査請求・再審査請求」の制度を理解して、不服申し立てを行ってください。これによって、不支給だったものが受給へと処分変更等がなされることがあります。

年金の決定に不服があるとき(審査請求)(http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/kyotsu/fufuku/20140709.html)

年金の決定に不服があるときは、決定があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に文書または口頭で、地方厚生局内に設置された社会保険審査官に審査請求することができます。
その決定に対してさらに不服があるときは、決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2か月以内に社会保険審査会(厚生労働省内)に再審査請求できます。
なお、決定の取消の訴え(行政事件訴訟等)を起こす場合は、原則として、審査請求の決定を経た後でないと提起できません。
今年は、以前、私たちSSCのメンバーが相談を受けてお手伝いした案件で、再審査請求しても棄却されてしまったものが、訴訟をおこしたことによって処分変更となった案件がありました。これは、再審査請求の公開審理の場でしっかり議論されていれば当然受給となったものであると考えるため、必ずしも裁判までもっていくことをおすすめするものではありませんが、「あきらめない」というテーマにおいては、好事例をいえるのではないかと思います。

以上の第三者証明も不服申し立ても、ご本人ではなかなか進まないことも多いのが現状です。
私たち障害年金サポート調布SSCの相談会をぜひご活用いただければと思います。

コラム

« »