障害年金Q&A
ご覧いただきありがとうございます。障害年金サポート調布の岡部です。
本日は、障害年金の素朴な疑問をQ&A形式で説明したいと思います。
Q1 障害年金を受給していますが、このまま65歳になった場合は老齢年金も一緒に受給できるのでしょうか?
A 原則として、障害年金と老齢年金を一緒に受給することはできません。原則として障害年金か老齢年金のどちらかを選択して受給することになります。ただし、65歳以降は、一部一緒に受給できるようになります。
Q2 障害年金をもらっていると、老齢年金の額は減りますか?
A 老齢年金が減額される場合があります。2級以上の障害年金の受給者は、原則として「法定免除」となり、国民年金保険料が全額免除されます。全額免除された期間における老齢基礎年金の計算は、通常納付の場合の2分の1(平成21年4月以降。平成21年3月までは3分の1。)となりますので、もし全額免除されていた方の障害が治って障害年金が支給停止となった場合に、将来受給する老齢基礎年金額は減額されることになります。
ただし、法定免除に該当する方でも納付を希望して保険料を支払っていた場合は減額されません。
Q3 障害の状態が悪化しました。等級を上げてもらう申請はできますか?
A 等級を上げてもらう申請は可能です。障害年金をもらっている方は、3級を2級または1級に、2級を1級に改定してもらう請求を行うことができるのですが、これを「額改定請求」といいます。額改定がなった場合(上位等級へ変更された場合)は、額改定請求を行った月の翌月分から年金額が改定されます。したがいまして、障害の状態が重くなった場合は1ヵ月でも早く請求した方が有利になります。
ただし、原則として障害年金がもらえる権利を取得した日または障害の等級の審査を受けた日から1年を経過していないと行うことができませんので注意してください。
また、過去に1度も2級以上に該当したことがない3級の障害厚生年金をもらっている方は、65歳に達すると額改定請求ができなくなりますので注意してください。
Q4 障害の状態が軽快し障害年金が止められてしまいました。再度悪化してきたため、再度年金を支給してもらう申請は可能ですか?
A 止められている年金を復活させる申請が可能です。障害の状態の軽快により、等級が定める障害の状態に該当せずに障害年金が止まっているときに、障害の程度が増進して再度等級に該当する状態になった場合は届出「支給停止事由消滅届」をすることで、再度障害年金をもらえるようになります。ただし、診断書の診査によります。
Q5 国の決定に納得がいきません。このような場合はどうすればよいでしょうか?
A 国に対して不服申立ができます。不支給決定がされた場合や、想定していた等級に認められず納得できない場合に不服申立が行えます。不服申立を行うことで国の決定が正しかったのかもう一度確認され、決定が見直されることがあります。
不服申し立ては二審制となっており、まずは社会保険審査官に対して「審査請求」を行います。審査請求は、決定通知を受け取って(処分の内容を知った日)から3ヵ月以内でないと行えませんので注意してください。審査請求でも決定が覆らない場合は、社会保険審査会に対して「再審査請求」を行います。再審査請求は、社会保険審査官の決定書を受け取って(処分の内容を知った日)から2ヵ月以内でないと行うことができませんので、こちらも注意が必要です。
再審査請求まで行っても決定が覆らない場合は、裁判に訴えるしかありません。
2017年5月10日