障害年金受給者が家族の扶養になるには

障害年金サポート調布(SSC)の深澤です。
夏日があったり、大雨が降ったり・・・今春の天気は、かわりやすいですね。
私は、気候の変動に体がついていかなくて弱っています。皆さまは、いかがお過ごしでしょうか。

今日は、社会保険の扶養について書きたいと思います。
先日、ご主人の再就職をきっかけに社会保険の扶養から外れてしまった、どうすればよいですか?という相談を受けました。その方は、数年前から障害基礎年金と障害厚生年金を受給しています。
ご主人は、長年勤めた会社をいったん退職して、すぐにグループ会社に週3-4日勤務の非常勤として再就職したそうです。会社からはご主人の保険証だけ渡されて、「奥さんは収入が多いので扶養に入れません。」と言われてしまったとのこと。相談者は働いていないし、今までずっと扶養に入っていたのに・・・どうしてなのでしょうか??

<被扶養者の認定>
被扶養者の認定について、日本年金機構のHPには、以下のようにあります。被扶養者に該当する条件は、被保険者により主として生計を維持されていること、及び次のいずれにも該当した場合です。

(1)収入要件
年間収入130万円未満(60歳以上又は障害者の場合は、年間収入※180万円未満)かつ
・同居の場合 収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満(*)
・別居の場合 収入が扶養者(被保険者)からの仕送り額未満
※年間収入とは、過去における収入のことではなく、被扶養者に該当する時点及び認定された日以降の年間の見込み収入額のことをいいます。(給与所得等の収入がある場合、月額108,333円以下。雇用保険等の受給者の場合、日額3,611円以下であること。)
また、被扶養者の収入には、雇用保険の失業等給付、公的年金、健康保険の傷病手当金や出産手当金も含まれますので、ご注意願います。
(*)収入が扶養者(被保険者)の収入の半分以上の場合であっても、扶養者(被保険者)の年間収入を上回らないときで、日本年金機構がその世帯の生計の状況を総合的に勘案して、扶養者(被保険者)がその世帯の生計維持の中心的役割を果たしていると認めるときは被扶養者となることがあります。

(2)同一世帯の条件
配偶者、直系尊属、子、孫、兄弟姉妹以外の3親等内の親族は同一世帯でなければなりません。

今回の相談者の場合は、年間収入180万円未満という要件はクリアしていたものの、再就職してご主人の収入がダウンしたことにより、「同居の場合、収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満」という要件に引っかかってしまったようです。扶養に入れるかどうかの話題でよく出る「130万円の壁」は障害者の場合は「180万円」となっています。
働いていないから扶養に入れるはずと思っている人が多いようですが、扶養の要件である「被扶養者の収入」には、雇用保険の失業等給付、公的年金、健康保険の傷病手当金や出産手当金も含まれますので、この点には注意が必要です。

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