障害厚生年金受給者の就業の状況
皆さん、お元気でしょうか。障害年金サポート調布の福間です。
今回も前回ご紹介した統計資料、『政府統計・年金基礎調査(障害年金受給者実態調査)平成26年』を使って障害厚生年金受給者に関する数値をご紹介したいと思います。
厚生年金65歳未満の受給者のうち、34.8%が就業している。(男子38.4%、女子26.6%)
1級は15.9%(男子17.3%、女子10.9%)、2級27.9%(男子31.9%、女子18.6%)、3級49.0%(男子54.2%、女子38.7%)
仕事の内容で、男女計で一番多いのは、「常勤の会社員・公務員等」(38.9%)で、次に「臨時・パート等」が26.8%となっている。性別にみると男子では、「常勤の会社員・公務員等」(43.5%)が最も多く、次に「臨時・パート等」(22.7%)となっており、女子では「臨時・パート等」(40.7%)が最も多く、次に「常勤の会社員・公務員等」(23.1%)となっている。
1週当たりの労働時間では、「30~40時間」が25.1%と一番多く、次に「0時間~10時間」が21.1%となっている。「40時間~」も18.8%と約2割程度存在しています。
前年1年間の仕事による収入は、「50万円未満」が一番多く25.3%、「50万円~100万円」が14.9%、「200万円~300万円」が13.0%となっており、150万円未満で約52%を占めています。この割合は、障害の程度の軽い3級の方もほぼ同じ割合となっています。
世帯構成についての数値です。
世帯構成が、「本人のみ」が最も多く21.2%、「配偶者のみと同居」が20.1%、「親のみと同居」が14.2%、なっています。
そして、世帯収入の調査では、「200万円~300万円」が19.6%「100万円~150万円」が17.0%、「100万円未満」が13.4%、「150万円~200万円」が13.8%、となっています。年間収入の中央値は、208万円とされており、これは国民生活基礎調査における世帯の年間所得金額における中央値415万円(平成26年調査)よりも低くなっている。
以上の数値は次のようにまとめることができるのではないでしょうか。
厚生年金、国民年金共、65歳未満の約35%程度が就業しており、仕事の内容は、厚生年金の場合は会社や公務が多く、国民年金の場合は障害福祉サービス事業所等が多い。就労時間はさまざまであるが、その収入は総じて低い(年間150万円未満の収入割合が、厚生年金約52%、国民年金約82%程度)。世帯は、厚生年金・国民年金共に2割強が一人で暮らしている。世帯の年間収入の中央値は、国民年金174万円(1級165万円、2級181万円)、厚生年金208万円(1級223万円、2級203万円、3級207万円)
厚生年金の受給者の数値が思ったよりは低く、意外でした。
やはり、厚生年金の受給者も厳しい生活であると言わざるを得ません。
2018年7月11日