ねんきんネットによるオンライン文書相談が試行実施中
障害年金サポート調布の豊嶋真理です。今まで年金事務所開所時間に都合がつかずに年金相談を諦めたことはありませんか?私は、数年前に年金事務所へメールによる問い合わせ対応を要望したところ「文書郵送かファクシミリで」と言われて「今時ファクシミリ?!」と衝撃を受けたことがあります。
先日、日本年金機構ホームページに朗報が掲載されていました。ついに、日本年金機構がオンラインによる年金相談対応を開始しました。今回は「ねんきんネット」によるオンライン文書相談についてご紹介します。
●「ねんきんネット」によるオンライン文書相談とは?
「ねんきんネット」上で相談内容を登録すると、後日、日本年金機構からの回答が「ねんきんネット」に届くサービスです。
●利用対象者は?
現在は試行実施中のため、対象者が次のとおり限定されています。
・海外にお住まいの方
・聴覚や発話等の障害や、身体等に障害があり、電話や年金事務所での相談が難しい方
様々な事情により年金事務所へ足を運べない方、電話で問い合わせが困難な方は対象者以外にも存在しますので、早期の対象者拡充を期待します。
●利用方法は?
マイナンバーカードを保有していれば、マイナポータルにより利用できます。
STEP1:マイナポータルから「ねんきんネット」を利用登録
STEP2:「ねんきんネット」で相談内容を登録
STEP3:「ねんきんネット」で回答内容を確認
詳しくはリーフレットまたは日本年金機構ホームページを御確認ください。
相談から回答までに1~2週間かかるようです。また、相談者ご本人以外に関する内容等は回答してもらえませんので注意が必要です。
●試しに相談画面を開いてみました
実際に、オンライン文書相談の画面を開いてみました。※スマートフォン利用
① マイナンバーカードを準備してマイナポータルにログイン
② マイナポータルの「おかね>年金」を選択して「関連情報>ねんきんネットTOP」を選択※ねんきんネットの利用登録は事前に完了
③ ねんきんネットのメニューから「その他の便利機能を利用する>年金相談のご案内」を選択
④ 「⑥オンラインによる文書相談(試行実施中)」の「オンラインによる文書相談」を選択
⑤ 「新しく相談する」を選択
⑥ 確認事項を読み「確認しました」にチェックして「相談を続ける」を選択
⑦ 登録メールアドレスを確認して「メールアドレスを確認しました」にチェックし、お住いの場所が「日本国外」か「日本国内」のどちらかを選択
→ 今回は「日本国内」を選択
⑧ 電話番号を入力
⑨ 相談者の選択
・(障害のある方)年金を受給されていて、手続きに関する相談がある方
・(障害のある方)年金を受給されていて、通知書やお知らせに関する相談がある方
・(障害のある方)年金の請求手続きをされている方
・(障害のある方)その他
→ 今回は「(障害のある方)年金を受給されていて、手続きに関する相談がある方」を選択
⑩ 相談内容を選択
・ 住所変更の手続きに関する相談
・ 年金受取機関の変更手続きに関する相談
・ 氏名変更の手続きに関する相談
・ 成年後見人等が通知書等の送付先や年金の受取機関・口座名義を変更する手続に関する相談
・ 老齢年金の請求に関する相談(初めて請求手続きをする方)
※他にも選択肢がありましたが省略。
→ 今回は「住所変更の手続きに関する相談」を選択
⑪ 相談内容の詳細を選択
・ 手続き方法、必要書類について知りたい
・ 日本国外に居住する場合の、手続き方法、必要書類について知りたい
・ 通知が転居前の住所で送られているため、住所の登録状況について確認したい
・ 住民票とは異なる住所(居所)に通知等を送る手続きについて知りたい
・ その他
→ 今回は「手続き方法、必要書類について知りたい」を選択
⑫ 「自由記載欄」に400文字以内で問い合わせ内容を入力し「相談内容を確認する」を選択
⑬ 画面で内容に誤りがないか確認したうえで「相談内容を送信する」を選択※今回はお試しなので送信せずここで終了!
●試した感想
操作してみて初めに思ったことは「これらの選択肢を正しく選べるのであれば、自分で日本年金機構Q&Aから情報を得られるのではないか?」です。選択肢を選ぶとさらに選択肢が出てくるので、自由記載欄が出てくるまでかなりの情報量を入力する必要があります。選択肢が専門用語で記されているため、漠然とした問い合わせをしたい方は選択肢の判断が困難なのではないでしょうか。
また、⓻の「日本国内」「日本国外」以降は、選択によってその後の選択肢が変わる仕様でした。どこかで誤った選択をすると、質問したい選択肢にたどり着かないのではないかと感じました。
日本年金機構が、オンライン文書相談を開始したことは大変価値があり、今まで来所、電話相談以外の問い合わせ手段が「文書送付またはファクシミリ」だったことを思えば、大きな前進だと思います。
現在は試行実施の位置付けです。ぜひ対象者の方は、一度試していただいて、本格実施の際に更に使いやすい機能が整備されるように日本年金機構へ御意見をお寄せいただければと思います。
リーフレット:ねんきんネットで年金相談ができます(日本年金機構)
2025年1月22日