20歳前傷病による障害基礎年金受給者の所得状況の確認について

こんにちは。障害年金サポート調布の岡部健史です。
毎日うだるような暑さが続いていますね。一歩踏み出せば、外はサウナのようです。皆様におかれましては、体調崩さぬようくれぐれもお体ご自愛ください。

さて、本日は前にも書きましたが、20歳前傷病による障害基礎年金所得状況の確認についてあらためてお話したいと思います。

保険料を負担していない20歳前傷病による障害基礎年金の受給者には所得制限が設けられており、所得が360万4千円を超えると障害基礎年金の半額が支給停止となり、462万1千円を超えると全額支給停止となります(いずれも扶養親族なしの場合。扶養親族ある場合は限度となる所得の額が増加します)。

この支給制限の対象となる所得には、給与所得はもちろんのこと、不動産所得なども含まれるため、まれに支給制限にひっかかってしまう方が存在します。この場合、8月分から翌年の7月分までの年金が、所得によって半額あるいは全額支給停止されてしまうことになります。

したがって所得の確認のために、20歳前の傷病による障害基礎年金の受給権者(受給する権利を有している方)には毎年7月の初めに「受給権者所得状況届」というハガキ形式の書類が送られていきますので、必要事項を記載して住所地の市区町村の国民年金担当窓口や年金事務所に提出する必要があります。この「受給権者所得状況届」を提出しないと年金が差し止められることになります。

ここでいくつか注意があるので、以下見ていきます。

1.所得状況届にはハガキ形式のものだけでなく診断書形式のものもあります。障害状態の確認(診断書の提出)が必要な方には診断書形式のものが届きますので、診断書形式のものが届いた場合には、主治医に診断書を記載していただいてから提出することになります。このとき医師に記載していただくのは、原則として7月中の状態になります。

2.ハガキ形式・診断書形式に関わらず、原則として7月中に提出する必要があります。提出が遅れると、年金が差し止められることがあります(所得等に問題がなければ、提出後差し止められたところまで遡って年金が支給されます)。診断書形式は、1ヵ月の間に病院を受診して診断書を記載していただき、市区町村等の窓口に提出することになるので要注意です。7月中に病院の予約が取れないなどの事態もあり得ますので、前もって計画的に行えるよう備えておくことが重要です。

3.所得の申告を行っておく必要があります。ハガキ形式や診断書形式の書類を提出しても、所得の申告が行われていないと所得が確認できないため、申告を促され、書類が返されてしまいます。これらの方については申告をしていただかないといつまでたっても受理してもらえませんので注意してください。たとえ0円だとしても、原則として所得の申告は必要ですので、こちらもしっかり確定申告などをしておく必要があります。

4.1月2日以後に転入された住所地に提出する方については、1月1日時点の住所地で課税証明書などを取得して添付する必要がありますのでご注意ください。

以上、取り扱いが複雑な方もおられますので、住所地の市区町村等に確認して行うと良いでしょう。

コラム

« »