障害認定日の特例(リハビリ)について

みなさまこんにちは。
障害年金サポート調布の倉本貴行です。
本日のテーマは「障害認定日の特例」についてです。

このコラムでも過去何回か「障害認定日の特例」についての記事があります。
障害認定日というのは、障害年金を請求するときには、いつの状態を診断書に書いてもらって請求するのか、というときの「いつの時点」のことです。具体的には、初診日から原則として1年6か月経過した時点での状態を診断書に書いてもらって請求することになります。
その1年6か月経過した時点を「障害認定日」といいます。

余談ですが、昭和51年の法律改正前までは「1年6か月」は「3年」でした。初診日から3年待たないと診断書を書いてもらえなかったのです。法律改正により「1年6か月」待てば診断書を書いてもらうことができるようになり、請求可能となったわけです。当時健康保険の「傷病手当金」の支給期間も1年6か月に延長整備され、傷病手当金と障害年金との連携が実現したことになります。

本題に戻ります。原則は、1年6か月待たないと障害年金は請求できないということですが、中には1年6か月待たなくても請求できる場合があります。よく言われる事例が、脳出血等の脳血管障害により、初診日から6か月経過した日の後で、医学的観点からそれ以上の機能の回復がほとんど望めないときは、1年6か月を待たずに「症状固定」として請求することができるという事例です。
このような場合は、我々は医師に上記の趣旨を説明して、1年6か月を待たずに診断書を書いてもらい請求を行います。認められれば1年6か月待たずに早く障害年金が支給されることから請求者の利益になるからです。
ただ、上記ケースで気を付けなければいけないことがあります。初診日から6か月経過した時点で、ご本人がリハビリに努めていることがあります。リハビリには2種類があり、「現状維持」を目的としたリハビリと、「機能回復」を目的としたリハビリです。
現状維持を目的としたリハビリは、「医学的観点からそれ以上の機能の回復が殆ど望めない」に該当することから、所謂「症状固定」となりますが、機能回復を目的としたリハビリは「医学的観点からそれ以上の機能の回復が殆ど望めない」ではなく「機能回復を目的」としていることから、その後の推移を見る必要があり、症状固定には該当しないことになります。

いろいろあってややこしいですね。
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