事後重症の方も障害認定日請求
こんにちは、『障害年金サポート調布』の岡部健史です。
本日は、「事後重症請求で年金をもらっている方も後から障害認定日請求(遡及請求)をすることができる」ということについてお話しさせていただきます。
まず、事後重症請求と障害認定日請求(遡及請求)の違いについては8月14日のコラム「本来請求・遡及請求・事後重症請求の違い」をご覧ください。
簡単におさらいしますと、障害認定日請求(遡及請求)とは、何らかの理由で請求がおくれてしまっても、障害認定日の時点の症状が年金の等級に該当していれば最大で5年間さかのぼって年金がもらえる請求方法です。
事後重症請求とは、障害認定日時点の症状では年金をもらえる状態でなかった方が65歳の誕生日の前日までに年金の等級に該当する程度に症状が重くなり請求する方法です。事後重症請求では、請求した月の翌月分から年金がもらえることになり、さかのぼって出ることはありません。
以上のように、比較すると障害認定日請求の方がさかのぼって年金が出る分事後重症請求よりも有利になります。ここで大事なことは、一度事後重症で請求して年金をもらっている方も後から障害認定日請求ができるということです。病院の廃院やカルテの廃棄などによって障害認定日時点の症状の診断書や当時の症状を証明する書類の取得が不可能である場合は、残念ながら事後重症請求となってしまうのですが、そうでなければ障害認定日請求を考えた方が良いです。
障害認定日請求は、原則障害認定日時点の診断書を取得したり当時の症状を証明する資料を集めたりしなければならないため、場合によっては大変時間がかかります。時間をかけていざ請求しても事後重症しか認められなかった場合、事後重症では請求した月の翌月からしか年金がもらえないので、請求が遅くなれば遅くなるほどもらい始める時期も遅くなってしまいます。事後重症請求は時間との勝負であるので早めに行った方が良いです。
そこで、次のような方法をとることができます。認定日時点の症状などの書類をそろえるのに時間がかかる場合は、とりあえず事後重症請求をしておきます。こうしておけば、年金の請求が遅くならないので、事後重症請求でも不利益を受けないことになります。その後書類や資料を集め、認定日請求をすれば良いのです。
上記のような方法をとることが可能ですし、また障害認定日時点で障害等級に該当しないと思い込んで事後重症請求をしてしまった方などは、再度ご検討いただいてはどうでしょうか。もしそのような方がいらっしゃいましたら、是非われわれ専門家にご相談ください。
2013年9月18日