受給していた障害年金が支給停止となったとき

皆さんこんにちは。障害年金サポート調布(SSC)の深澤です。あっという間に今年もあと1か月を残すばかりとなりました。あれもやらないと・・・これもやりたい・・・と思いながらやり残したことばかりで・・・、結局、雑に毎日過ごしてしまっていることを反省しています。来年は、もっと丁寧な生活を心がけたいなって思います。

さて、今回は、「受給していた障害年金が支給停止になってしまった」という相談案件についてご紹介します。
障害年金に限らず年金受給者は、継続して年金を受ける権利があるかどうかを確認するための届け出である「現況届」を、毎年提出しなければなりません。
そして障害年金の受給者は、その状態によって1年・3年・5年・・・毎に「障害状態確認届」(診断書)も提出する必要があります。年金決定通知書には、次回の診断書提出年月が記載されていますので、障害年金受給者の方はご確認ください。
その診断書で障害の程度が軽くなったと認められると、障害年金1級→2級へ、障害年金2級→3級または支給停止へと変更されます。内臓疾患や精神疾患の場合は、状態が良くなったということで日常生活上の不便さも改善傾向にあることから、等級変更してもご本人やご家族は笑顔で将来の生活や就労などについて前向きにお考えになられます。一方で、先天性の知的障害などの場合では、状態は変わらないのに障害基礎年金2級が突然支給停止となり、とても困っているという相談が多く寄せられます。
ひとつの理由としては、知的障害の場合は、その多くの方が定期的に受診する必要がないため普段の状態を理解してくださる主治医がいないことにあると思います。受診したのは前回診断書を書いていただいた〇年前、ということがよくあります。私のところに相談にみえた方もそうでした。医療機関は前回診断書提出の際に受診した病院と同じところだったそうですが、診断書は初対面の先生に書いていただいたそうです。そこには「大人しくて素直な印象、特段の問題はない。」、就労についても「問題なし。さらにスキルアップも期待できる。」と記されていました。食事も金銭管理も身辺の清潔保持も「自発的にできる」にチェックされています。問診時に、本人がすべて「はい」と答えたそうです。おそらくすべて理解していないまま、「はい」と答えたと思われます。この診断書を提出した結果、不支給の通知を受け取ることとなってしまいました。
そこで、ご両親は信頼できる主治医探しと並行して、障害年金をもう一度受給できるように手続してくれる社労士探しを開始されました。たまたまご縁があり 受任した私は、「審査請求」と「障害給付 受給権者支給停止事由消滅届」の提出を同時に行いました。「障害給付 受給権者支給停止事由消滅届」にはその信頼できる主治医に現在のそのままの症状を記していただいた診断書を添付しました。結果は、審査請求は棄却となりましたが、障害基礎年金2級は再び受給できるという通知が届きました。
やはり、医師とのコミュニケーションが大事ですよね。普段から定期的に受診して、何でも話せる/分かってもらえる先生がいると何かと心強いのではと思います。

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