「年金の財政検証」について

皆様お元気でしょうか。障害年金サポート調布の福間です。

今年は、5年に1回の「年金の財政検証」の年に当たります。
「年金の財政検証」とは、国民年金保険法と厚生年金保険法に規定されており、政府は少なくとも5年ごとに、保険料や国庫負担、給付に要する費用、その他国民年金、厚生年金保険事業の財政に係る収支について、その現状や財政均衡期間における見通し(財政の現況及び見通し)を作成しなければならないという公的年金の将来の給付水準の見通しを示すものです。

前回(2019年・令和元年)の「年金の財政検証」では、経済成長と労働参加が進むケースと一定程度進むケースについて検証がなされました。結果、将来的な所得代替率は50%を確保できるというものでした。
その際に、オプション試算として、被用者保険の更なる拡大と保険料拠出期間の延長と受給開始時期の選択の試算が行われております。
結果、次の年金制度の改正が実施されています。
① 被用者保険(厚生年金・健康保険)の適用拡大
② 65歳未満の在職老齢年金の年金支給停止基準の見直し
③ 繰下げ受給の上限年齢引上げ等

今年の「年金の財政検証」のオプション試算の内容については、今年1月末の厚生労働省の審議会・部会で議論が始まっているようです。
報道によると、予想される主な内容は次の通りです。
① 被用者保険の適用の更なる拡大
② 標準報酬月額の上限引上げ
③ 基礎年金の充実・基礎年金の拠出期間の延長
④ 第3号被保険者制度の縮小・見直し等

国民年金の手続きを行っていて思うことですが、国民年金の第1号被保険者とは、自営業者、農業者、学生、無職の方などと記載されていますが、現在は生涯を通して第1号被保険者でいる方は大変少ないように感じます。現在の第1号被保険者の方は、厚生年金に加入しない期間、失業期間、無職である期間、扶養から外れている期間、学生等の被用者年金のつなぎの年金へと時代と共に変ってきていると感じます。

また、第3号被保険者制度については、「しばしば、専業主婦優遇として批判されるが、第3号の98%は女性であり、女性を非就業あるいは低収入の就業に押しとどめることで、キャリア形成の障害にもなっている。見直しは、男女平等等の観点からも必須だ。」「第3号の扱いはジェンダー問題でもあり、選択的夫婦別姓、健康保険制度における扶養、および税制における配偶者控除の問題などと通底する」として制度の横断的な議論が必要との意見があります。(2024年3月20日日経新聞、西沢和彦氏「財政検証超えた議論の場を」)

今年の「年金の財政検証」は夏ごろに結果が公表される見通しとのことです。厚生労働省では、「オプション試算」を含む財政検証の結果を踏まえ、制度改正への議論を本格化させるとの報道です。
時代の変化に対応して、どのような年金改革が実施されるか注目していきたいと思います。

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