『初めて2級、初めて1級』について

今年も上半期が終わろうとしております。
皆さん、お元気でしょうか。障害年金サポート調布の福間です。
今回は、「初めて2級」の制度についてまとめてみたいと思います。

二つ以上の傷病による障害年金の併合は、「併合」、「初めて2級」、「併合改定」の三つに区分されます。「初めて2級」は併合の一種です。「初めて2級」とは、「前発障害」と「基準障害(後発障害)」の2以上の障害を合わせて、初めて障害等級の2級以上に該当するに至ったとき、当該障害を併合した障害の程度による障害給付が支給されます。前発障害については、その障害の程度が3級以下のもので、制度・資格・要件は問いません。しかし、前発の障害については、以前に1級または2級の障害基礎年金であったものを除きます。前発障害と基準障害の区別は初診日で判断します。納付要件等は基準障害で確認することになります。

『障害給付(障害厚生)の受付・点検事務の手引き』には、次の3つの事例が挙げられています。

(1)3級の障害厚生年金の受給権者に、厚生年金保険の加入中に新たな傷病が発生し、「初めて2級」として年金を請求した。
前発障害・障害厚生年金(3級)+基準障害・障害厚生年金(3級)
【認められると】障害基礎年金(2級)と障害厚生年金(2級)が支給
【併合しても2級にならない場合】前発障害年金か基準障害年金かを選択

(2)3級の障害厚生年金の受給権者に、厚生年金保険の加入中に新たな傷病が発生し、「初めて2級」として年金を請求した。
前発障害・障害厚生年金(3級)+基準障害・障害厚生年金(2級)・障害基礎年金(2級)
【認められると】障害基礎年金(1級)と障害厚生年金(1級)が支給
【併合しても1級にならない場合】前発障害年金か基準障害年金かを選択

(3)3級の障害厚生年金の受給権者に、国民年金の加入中に新たな傷病が発生し、「初めて2級」として年金を請求した。
前発障害・障害厚生年金(3級)+基準障害・障害基礎年金(2級)
【認められると】障害基礎年金(1級)が支給
【併合しても2級にならない場合】前発障害年金か基準障害年金かを選択

請求者にとっての利点は、保険料の納付要件は、基準障害(後発障害)で確認されることになっており、前発障害の加入要件と保険料納付要件は問われません。そして、請求期限は、65歳以上でも可能です。

私共は、相談会で初めて2級の制度も踏まえてご相談に応じております。必要であれば、前発障害・3級の障害厚生年金の受給権者であることの具体的な証明についてもご案内いたします。
是非、相談会にお越しください。お待ちしております。

コラム

« »