診断書作成時の注意点

『障害年金サポート調布』の深澤理香です。
次回の個別相談会は、2月6日(水)です。場所は、前回と同様、調布市社会福祉協議会の会議室にて開催しますので、どうぞお立ち寄りください。
 
さて、このコラムは、障害年金には「初診日」が大事!というタイトルからスタートしました。それから、「通院記録をつけましょう!」や「がんでも障害年金」とご案内しているように、障害年金の請求には、医療機関との連携が不可欠です。今回は、請求に必要な医師の診断書や、病院とのお付き合いについて、日頃思っていることを書きます。

1、診断書の種類
 どんな症状や障害をお持ちの方が障害年金を受給できるのか、ご存知ですか? 障害年金の対象となる傷病は、手足の障害、目の障害・・・と比較的一般の方も推測できそうな傷病から、例えばガンによる内部障害など外見上理解するのが難しい傷病まで、多岐にわたります。以下に、障害年金の対象となる主な傷病の例を挙げます。また、障害年金の請求に用いる診断書は以下の8種類に区分されています。

(1)目の障害(様式:120号の1)
白内障、緑内障、ブドウ膜炎、眼球萎縮、癒着性角膜白斑、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症 など

(2)聴覚、鼻腔機能、咀嚼、嚥下機能、言語機能の障害(様式:120号の2)
メニエール病、感音性難聴、突発性難聴、頭部外傷または音響外傷による内耳障害、薬物障害による内耳障害、外傷性鼻科疾患、咽頭摘出術後遺症、上下顎欠損 など

(3)肢体の障害(様式:120号の3)
上肢または下肢の離断または切断障害、上肢または下肢の外傷性運動障害、脳卒中、脳軟化症、重症筋無力症、関節リウマチ、ビュルガー症、脊椎損傷、進行性筋ジストロフィー、変形性股関節症 など

(4)精神の障害(様式:120号の4)
老年期認知症、初老期認知症、老年性精神病、脳動脈硬化症に伴う精神病、アルコール精神病、頭蓋内感染に伴う精神病、統合失調症、そううつ病、てんかん性精神病 など

(5)呼吸器疾患の障害(様式:120号の5)
肺結核、じん肺、気管支喘息、慢性気管支炎、膿胸、肺繊維症 など

(6)循環器疾患の障害(様式:120号の6-(1))
慢性心包炎、リウマチ性心包炎、慣性虚血性心疾患、冠状動脈硬化症、狭心症、大動脈弁狭窄症、心筋梗塞、高血圧性心疾患、高血圧性腎疾患(脳溢血による運動障害は除く) など

(7)腎疾患、肝疾患、糖尿病の障害(様式:120号の6-(2))
慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、慢性腎不全、肝硬変、多発性肝膿瘍、肝がん、糖尿病、糖尿病性と明示された合併症 など

(8)血液・造血器、その他の障害(様式:120号の7)
悪性新生物(がん)、再生不良性貧血、白血病、悪性リンパ腫、HIV など

2、診断書作成前の注意点
ほとんどの医師は、障害年金を請求するための「診断書」を毎日毎日書いているわけではありません。患者(年金請求人)は、その診断書の目的、自分の症状について事前にまとめ、限られた時間の中で、忙しい医師に対し、的確に伝えた上で、きちんと症状を記した診断書を作成していただかなくてはいけません。私は、診断書作成時に、病院に同行したり、手紙を書いたりすることがあります。
傷病によっては、医師の他OT(作業療法士)など複数の専門職の先生方とも協力し合いながら診断書を作成していただくこともあるので、コミュニケーションはとても大事だと実感しています。

3、診断書の値段
だいたい1万円~2万円が相場だと思います。

4、『障害年金サポート調布』の活動にエール
最近、お手伝いしたケースで、病院から出来上がった診断書について、以下のミスがありました。
・診断書に記載している患者の名前が別人
・診断書に記載している患者の名前が間違っていた(漢字ちがいなど)
・医療機関名が抜けていた
医師の印がなかった
このような場合は、もう一度病院に行って、書き直しや押印をお願いすることとなり、時間と費用がかかります。
障害年金の請求にはたくさんの書類を添付しなければならないので、なかなか自分一人でチェックするのは難しいです。

私たち『障害年金サポート調布』のメンバーは、社会保険労務士法による守秘義務のもと業務を行い、個人情報についてもきちんと管理していますので、安心しておまかせください。
先日、ある病院の事務の方から、「先生方の活動を応援しています、障害年金を必要としている人がひとりでも多く受給できますように。」とあたたかいエールをいただきました。うれしかったです。
『障害年金サポート調布』のメンバーは、このような言葉を励みに日夜研鑽を積んでいます。

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