初診日、障害認定日、保険料納付要件の重要性

こんにちは、『障害年金サポート調布』の岡部健史です。
今回は障害年金をもらううえで重要な「初診日」、「障害認定日」、「保険料納付要件」についてご説明させていただきます。

まず、「障害認定日」についてですが、これは障害の状態を見る日のことを指します。具体的には、初診日から1年6月経過した日を指します。原則は障害の状態の経過を見るため1年6月の期間が設けられていますが、例外として1年6月経過する前に症状が固定(治療の効果が期待できない場合を含む)した場合は固定した日が障害認定日となります。また、20歳の誕生日の1年6月より前に初診日がある場合は、20歳の誕生日の前日が障害認定日となります。
障害年金をもらうためには、この「障害認定日」に一定の障害の状態に該当することが必要になります。

続いて、「保険料納付要件」についてですが、原則として障害年金をもらうためには一定以上の保険料を支払っていることが必要であり、その条件を「保険料納付要件」と呼び、次の2つがあります。
① 年金に加入してから初診日がある月の前々月までの期間の3分の1以上保険料の未納がないこと
② 65歳未満の方で初診日が平成38年4月1日前にある場合は、初診日がある月の前々月までの1年間に未納がないこと
上記①または②のいずれかを満たせば「保険料納付要件」を満たすことになります。まず②の要件で判断し、②を満たさない方は①を見て判断することになります。いずれも未納でなければよいので、保険料免除や学生納付特例等であってもよいことになります。
また、例外として20歳未満で就職していない時に初診日がある場合は保険料の支払い義務が発生していないため、保険料納付要件は問わないことになっています。

以上のことから、障害年金をもらうためには「障害認定日」や「保険料納付要件」も重要であることがわかります。さらに、「障害認定日」、「保険料納付要件」はいずれも「初診日」を基に判断されるため、「初診日」と密接な関係があるといえます。
「初診日」が特定できないと「障害認定日」が決まらず「保険料納付要件」も判断できません。また、当初「初診日」だと思っていた日が実は記憶違いなどで誤っており「初診日」が別の日に変更になった場合は、「障害認定日」と「保険料納付要件」もあらたに見直す必要があることは言うまでもありません。したがって、障害年金をもらうにはまず「初診日」ありきで、「初診日」の決定が最も重要なのです。

障害年金を請求する傷病と症状などから因果関係があると認められる受診であれば、たとえ誤診であったとしても遡って「初診日」と保険者が指定してくることもありますので、「初診日」は厳密な判断を要します。

傷病によっては、どこからの受診が「初診日」と認められる可能性が高いか、判断が難しいこともありますので、是非専門家にご相談ください。

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