外国人の国民年金加入と国民年金保険料の免除申請

皆さん、お元気でしょうか。障害年金サポート調布の福間です。

最近、外国人の方の就労が増えています。
市役所での対応件数も増えています。
今回は、実務上の国民年金資格取得手続きと国民年金保険料免除申請についてまとめてみたいと思います。

『日本に住む20歳以上60歳未満の方は、外国人の方を含めて国民年金に加入し、保険料を納めること』が法律で義務付けられています。

通常、日本に入国した外国の方(20歳以上60歳未満の方)が住民登録をした場合、その住民登録をした市区町村役場の国民年金手続を行う部署で、国民年金加入の手続きをします。
これは、書類一枚を記入すれば終了です。

一月程後に、年金手帳、国民年金の保険料の納付書が送られてきます。
国民年金保険料を払うのが困難な人は、保険料の免除を申請することができます。

国民年金保険料の免除申請は、国民年金加入の際に一緒に手続きをしておくと手間が省けます。

免除申請は年度ごとに申請して、免除の承認を得ることが必要です。
国は申請年度の前年の所得を審査して、免除を決定します。

そして、免除申請の年度は、学生納付特例の場合は、該当年度の4月から翌年3月までが1年間とされ、学生納付特例以外の免除は、該当年度の7月から翌年の6月までが1年間とされています。
これは、前年の所得の把握が可能となるまでに時間が必要であることがその理由と思われます。

例えば、本年9月から学校に入学し何年か勉強するために日本に来日し、2019年(令和元年)8月7日に住民登録した外国の方(20歳以上60歳未満の方)が、同日に国民年金に加入した場合を考えてみましょう。
免除申請は、2019年度(令和元年度)で免除対象期間は、2019年8月から2020年6月です。この免除申請書に、2019年1月1日(平成31年1月1日)現在の住所を記入します。
この例の場合ですと、この住所は海外の住所となります。
つまり、日本における前年の所得はないわけですので、全額免除の可能性が大きいことになります。

また、本年9月から、学生になった場合は、学生納付特例の制度が優先されますので、9月以降、速やかに学生証と年金手帳、在留カードを持参し市区町村役場の国民年金手続を行う部署で、再度、学生納付特例の2019年度(令和元年度)免除申請(期間2019年9月から2020年3月まで)を行う必要があります。
以後、毎年学生の間は学生納付特例の申請を行えば、所得が一定以下であれば、免除を受けることができます。

このように、日本に住民登録をしている外国人の方には国籍要件はありません。
これは国民年金制度が老齢年金のみを対象とするものではなく、不幸にして障害を負った場合の所得補償である障害年金、また遺族年金の制度でもあるということができると思います。

2019年7月10日現在、国民年金保険料の免除について、下記の外国語のパンフレットが年金機構のホームページにあります。
英語、中国語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語、インドネシア語、タガログ語、タイ語、
ベトナム語、ミャンマー語、カンボジア語、ロシア語、ネパール語、モンゴル語

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