併合認定について(2)

みなさまこんにちは。
障害年金サポート調布の倉本貴行です。

今回ご紹介する事例は、以前(令和元年8月14日)にも本コラムでお話しした「併合事例」についてです。
障害の出現している部位は「肢体」と「眼」の2つです。障害の原因となった傷病名は「多発性硬化症」と「多発性硬化症・球後視神経炎」です。
「多発性硬化症」とは、視力障害、感覚障害、運動障害、運動麻痺等さまざまな神経症状の再発と寛解を繰り返す、厚生労働省が指定する難病の一つです。
また、「多発性硬化症・球後視神経炎」は、多発性硬化症の症状の一つと診断されており、視神経に障害が出る病です。
眼球の後方で起こる炎症で、視力低下や眼球に痛みを感じるのが主な症状です。
請求に際して準備した診断書は、以前にもお話ししたように「本人の症状を最もよく表す診断書」という観点から、「肢体」と「眼」です。
それぞれ通院している病院が異なることから、A病院の神経内科とB病院の眼科の医師に書いていただきました。
結果は「1級」でした。厚生労働省の認定の経緯を調べるために「障害状態認定表」というのを入手して経緯を調べることができるのですが、それによると、それぞれの等級が「2級」であり、いわば足し算で「2級」+「2級」=「1級」となっていました。
診断書は1通しか提出できない、と思われている方もいらっしゃいますが、繰り返しになりますが「本人の症状を最もよく表す診断書」を提出することです。仮に症状が「肢体」「眼」「精神」にまたがっていたら、3枚提出もできます。
もちろん診断書の作成費用の問題はありますが、後日後悔しないためにも、よく考えることをお勧めいたします。

調布市社会福祉協議会で行っている「障害年金の無料相談会」は、今回のコロナ禍の影響で3月から3か月連続でお休みをしています。
再開に向け、社協の事務局の方々の懸命な努力が続けられています。
一日でも早く再開できることを願っています。

コラム

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