「眼の障害」の認定基準が一部改正されました
こんにちは、『障害年金サポート調布』の服部純奈です。
今年は早くに梅雨明けしたと思いきや、「戻り梅雨」となっていますね。雨の日も気が重いですが、今年の6月に続いた猛暑日が夏の終わりまで続いたりせずに少しホッとしています。
ですが、今度は線状降水帯による大雨が心配ですね。なかなか天候の心配が尽きない今年の夏になっています。
さて、今回は今年(令和4年)1月1日から「眼の障害」の認定基準の一部に改正がありましたのでお知らせします。
【今回の改正のポイント】
1.視力障害の認定基準の改正
良い方の眼の視力に応じて適正に評価できるよう、
旧 「両眼の視力の和」 → 新 「良い方の眼の視力」
による認定基準に変更になりました。
改正前は、良い方の眼の視力は悪いが、両目の視力の和が大きい場合に等級が低くなるケースがありましたが、改正後は良い方の眼の視力に応じて適正に評価できるようになっています。
2.視野障害の認定基準の改正
■これまでのゴールドマン型視野計に基づく認定基準に加えて、現在広く普及されている自動視野計に基づく認定基準を創設
(ゴールドマン型視野計は、国内に広く普及していたスイス製のオリジナル機器は既に製造中止。現在は、コンピューター制御された自動視野計が広く普及しています。)
■求心性視野狭窄や輪状暗点のような症状による限定をやめ、中心視野消失による視野障害(中心暗点)なども含めて、測定数値が基準を満たす場合は障害等級を認定
(多様な症状に対応した障害認定が可能になりました。)
■これまでの障害等級(2級・障害手当金)に加えて、視野障害についても1級および3級の規定を追加
因みに認定基準の改正に伴い、診断書の様式も一部変更になっています。診断書を記載する医師の負担を軽減するために、診断書に視野図の記載を求めるのではなく、診断書に視野図のコピーの添付を求めることとなりました。
★眼の障害で2級または3級の障害年金を受給されている方は、今回の改正によって障害等級が上がり、障害年金が増額となる可能性があります。障害等級が上がる可能性がある方は、額改定請求の手続きが必要です。
また、眼の障害で障害手当金を受給された方で、今回の改正によって3級の障害等級に該当する方は、障害年金を受給できる可能性があります。
なお、今回の改正によって障害等級が下がることはありませんのでご安心ください。
2022年7月27日