「市区町村別生命表」

皆様お元気でしょうか。障害年金サポート調布の福間です。

今回は、5月に厚生労働省から発表された、令和2年市区町村別生命表(令和2年市区町村別生命表の概況|厚生労働省 )について、気の付いた事柄をまとめてみたいと思います。令和3年12月31日時点の数値とされています。

生命表とは、作成年次の死亡状況が今後変化しないと仮定したときに、各年齢の者が1年以内に死亡する確率や平均してあと何年生きられるかという期待値などを死亡率や平均余命などの指標によって表したものとされています。
生命表の諸関数は、現実の人口集団の年齢構造に影響されず、その集団の死亡状況のみを表しているので、死亡状況の厳密な分析に不可欠なものとされています。
また、ある年齢に達した者が、その後生存する平均年数を「平均余命」といい、0歳の平均余命を「平均寿命」と定義されています。平均寿命は、健康福祉水準を示す指標として広く活用されています。

今回の平均寿命のトップは、男女ともに神奈川県川崎市麻生区がトップで、男性84.0歳、女性89.2歳、最下位はこれも男女ともに大阪府大阪市西成区で男性73.2歳、女性84.9歳となっています。
男性の2位は、横浜市青葉区(83.9歳)、3位は長野県上伊那郡宮田村(83.4歳)、その他東京都の市区町村が上位50位以内に6市区町村が入っています。世田谷区(83.2歳)、武蔵野市(83.2歳)、国分寺市(83.1歳)、稲城市(83.0歳)、渋谷区(83.0歳)、目黒区(83.0歳)です。
一方、女性の2位は熊本県上益城郡益城町(89.0歳)、3位は長野県下伊那郡高森町(89.0歳)、その他東京都の市区町村が上位50位以内に7市区町村が入っています。世田谷区(88.9歳)、小金井市(88.9歳)、武蔵野市(88.7歳)、渋谷区(88.6歳)、杉並区(88.6歳)、調布市(88.6歳)、三鷹市(88.5)です。

私たちの調布市は、男性82.4歳、女性88.6歳です。女性は、50位以内の42位に位置付けられています。男性は、200位くらいでしょうか。

この「市区町村別生命表」を眺めていて、感じたことが3点あります。

一つ目は、東京の山の手の市区町村が上位にいることです。前年発表された、都道府県別生命表では、男性第1位:滋賀県、第2位:長野県、第3位:奈良県、第4位:京都府、第5位:神奈川県、女性第1位:岡山県、第2位:滋賀県、第3位:京都府、第4位:長野県、第5位:熊本県となっています。この中に東京都は入っていません。
同一県であっても、市区町村(地域)によって状況は異なることがわかります。また、私たちの調布市を含めて、周辺の市区町村は総じて長生きの地域であると言えるのではないでしょうか。

二つ目は、男性のトップと最下位の年齢差は、10.8歳、女性のその差は、4.2歳です。男性の方が女性に比べて、住んでいる地域による影響が大きいのでしょうか。

三つ目は、変化は激しいということです。解説にも記載されていますが、前回平成27年の生命表で、1位から3位まで沖縄の市区町村(北中城村、中城村、名護市)が占めていましたが、今回、10位以内に沖縄県の市区町村は無くて、上位50位以内だと、15位北中城村、19位豊見城市が入っているのみです。

過去のデータによると、私の生まれた年、日本の平均寿命は男性61.9歳、女性65.7歳です。ちなみに私は、この年齢をだいぶ上回る年になりました。同級生のなかには亡くなった人もいますがほとんどの同級生はまだ元気でいて、たまに同窓会もやっています。
今年度は、年金支給額が改定されて増えましたが、平均余命の伸び率が大きくなるとマクロ経済スライドの調整率が更に大きくなってしまうことが心配になります。

コラム

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